【ふるさと納税】個人事業主の限度額を自力で計算する方法
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【ふるさと納税】個人事業主の限度額を自力で計算する方法

もくじ

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ふるさと納税の限度額の試算サイトって、どうして給与所得者向けばかりなんでしょうか。そもそも、政府が用意しているふるさと納税試算表ですら、給与所得者向けでしかない。

仕方ないので今回、私は地道に計算しました。確定申告のサイトに入力しての税額シミュレーションです。

準備

ふるさと納税の限度額をしっかり計算するため、以下の準備を行いました。

  • 11月までの帳簿付けをきちんと終えておく
  • 12月分の収入や経費は、11月分や去年の数字を参考におおよそで準備
  • 控除の金額をすべて把握

ともかく数字が命です。細かい帳簿は不要ですが、バランスシート(貸借対照表)があると良いです。こういうやつ↓

貸借対照表

確定申告馴れされている皆さんなら、帳簿付けもばっちりでしょう。私もここまでばっちりなのは、5年目にして今年がはじめてです。

準備ができたら確定申告サイトへGO。

確定申告書作成サイトで入力

去年分の税金の計算しかできませんが、おおよその限度額がわかれば良いので良しとします。

確定申告書作成コーナーへ

確定申告書作成コーナー

© 国税庁

A. 環境設定

上記画面中央の「作成開始」から、「書面提出」を選択。

確定申告書作成コーナー メニュー

© 国税庁

左の「e-Tax」を選んでもいいですが、ブラウザによっては「ご利用の環境ではe-Taxをご利用になれません」と出て面倒臭いです。

通常の確定申告のように「青色申告決算書」を作ってもいいですが、バランスシート(貸借対照表)がしっかりできていればいきなり「所得税の確定申告書作成コーナー」に行ってもOK。

所得税の確定申告書作成コーナーボタン

© 国税庁

個人事業主は「左記以外の所得のある方」で進みます。

確定申告書作成コーナー 入力方法選択

© 国税庁

次の画面で、青色申告特別控除を受けるために「青色申告の承認を受けている」にチェックを入れます。生年月日を入れて次へ。

確定申告書作成コーナー 青色申告の承認

© 国税庁

B. 数字入力

ここからいよいよ数字を入力していきます。大まかに3部門に分かれます。

B-1 収入金額・所得金額

  • 「収入金額」に総売上金額(貸借対照表には載ってないので別途チェック)
  • 「事業所得」に「収入金額 - 経費 - 青色申告特別控除」(貸借対照表の「所得金額 - 青色申告特別控除)

確定申告書作成コーナー 事業所得

© 国税庁

例)300万円の収入で、100万円の経費の場合

収入金額:300万円、所得金額:135万円(300万円-100万円-65万円)

B-2 所得控除

みんな大好き所得控除です。年金や健康保険など、控除をじゃんじゃん入力します。

確定申告書作成コーナー 控除入力

© 国税庁

B-3 税額控除・その他の項目の入力

青色申告特別控除を受けるので、ここに65万円と入れておきます。

確定申告書作成コーナー

© 国税庁

入力が完了したら、ふるさと納税シミューレーション前の税額を確認しておきましょう。

確定申告書作成コーナー

© 国税庁

ふるさと納税の金額を入れて、税金をシミュレート

ここからふるさと納税の試算です。

ふるさと納税は「税額控除・その他の項目の入力」の画面で入力します。

「政党等寄附金等特別控除」を選択。

確定申告書作成コーナー 税額控除

© 国税庁

「都道府県、市区町村に対する寄附金(ふるさと納税など)」を選んで、適当に金額を入れてみます。もちろん日付や寄付先も適当でOK。

確定申告書作成コーナー 寄付金の種類

© 国税庁

入力完了をして税額確認画面で、税金が変わったかどうか確認できます。

確定申告書作成コーナー 計算結果確認

© 国税庁

色々金額を変えて試してみてください。

市税計算サイトに入力

次に、住民税の試算です。

お住まいの自治体のサイトの税額シミュレーションに入力していきます。試算サイトがない場合、限度額の算定に使う位なら他の自治体のものでもそこまで問題ないのかなと。

たとえば以下は江戸川区の税額シミュレーション。

江戸川区の税額シミュレーション

© 江戸川区

個人事業主の場合は「複数の収入のある方」からです。

江戸川区の税額シミュレーション

© 江戸川区

所得金額

「営業等」の個所に、「売上 - 経費 - 青色申告特別控除」の金額を入力。

江戸川区の税額シミュレーション

© 江戸川区

所得控除

所得税の時と同じです。じゃんじゃん数字を入れましょう。

江戸川区の税額シミュレーション

© 江戸川区

ここでいったん、画面下の「税額計算」ボタンを押して、ふるさと納税なしでどの程度の住民税になるか見てみます。

江戸川区の税額シミュレーション

© 江戸川区

寄附金に関する事項

あとは、前の画面に戻って「ふるさと納税」の欄に色々な金額を入れてシミュレーションするだけ。

「寄附金に関する事項」のふるさと納税の欄に数字を入れます。

確定申告書作成コーナー 税額計算

© 国税庁

色々な数字を試してみて、住民税がどの程度減るのか確認します。

エクセルに入力して比較してみる

ここからがキモです。

色々シミュレートした結果を、エクセルなどにまとめてみましょう。

私の場合はこんな感じになりました。

ふるさと納税(d) 所得税(a) 住民税(b) 合計(a+b) 税額の差(c) 負担額(d-c)
なし ¥38,900 ¥72,100 ¥111,000
1万円 ¥38,500 ¥64,500 ¥103,000 ¥8,000 ¥2,000
2万円 ¥38,000 ¥56,900 ¥94,900 ¥16,100 ¥3,900
3万円 ¥37,500 ¥55,900 ¥93,400 ¥17,600 ¥12,400
4万円 ¥37,000 ¥54,900 ¥91,900 ¥19,100 ¥20,900

※(c)「税額の差」は、ふるさと納税なしの場合の合計(上記では¥111,000)との差

上記の表の場合、2万円以上の寄付をしてしまうと、寄付の負担額が多くなることが判明。

私はその後さらに試算した結果、15,000円あたりがふるさと納税の限度額と見極めました。

個人事業主のふるさと納税限度額まとめ

所得税だけでなく、住民税も計算するので非常に面倒です。日本の税制、そもそももっとシンプルにならんもんか。

確定申告のちょっとした練習にもなるので、お時間のある方はどうぞ。ない方は・・・役所で聞いたほうが早いかもしれません。

個人事業主のための簡単な試算サイトがあったら、どなたか親切な方、是非教えてください🙏

Author

mayumi

節税からの確定拠出年金で2016年4月から投資デビュー。資産は現在1,800万円程