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最近、ラジオを良く聴くようになりました。
ラジオ生活者ならこう思う方も多いはず・・・
「スピード○ーニングのCMが朝から晩までしつこいっ!」🥶
私は理系出身ですが、社会人になってから英語・仏語をそこそこに(国際人としての教養程度には・・・)、身につけました。
そんな私の耳に流れる「スピー○ラーニング」のCM。売り文句は「聞き流すだけでいいんです」。
語学を習得した人間からすれば、「聞くだけで話せるようになる」は、眉唾以外の何物でもない。
「聞くだけで話せるようになる」はすなわち、「音を聞いただけでピアノが弾けるようになる」と言っているのとマジ同じ。石川遼くんが英語を話せるのは、英語を話す場面が常にあるからです。
能力を上げるには、アウトプットのトレーニングが必須。
そんなわけで、私がどのように言葉を身につけていったか、ちょっくら書いてみます。
私の語学スペック
国連や企業の海外部門などで働いている方に比べれば悲しきレベルですが。
- 日本語・・・ネイティブ
- 英語・・・英検準1級・TOEIC840点
- 仏語・・・DELF B2程度 と思われる(受験したことはない)
- 伊語・・・カタコト
英語とフランス語は、ネイティブの人と会話ができます。できているはず・・・私的には😅
どちらも高度なビジネス交渉の経験はなく、難しいテーマのディベートもできません。メール・電話での実務経験はあり。
映画はまだ難易度が高いです。字幕なしの場合、理解できてるのは60~70%位でしょうか。話者のアクセントや演じている階級(スラングが多すぎると理解不能)などにもかなり因りますが。
イタリア語は趣味でかじっただけで、現地の人と超単純な会話ができる程度。自己紹介とか、買い物とか天気の話とか。
中学・高校と、英語は割と好きなほうでした。が、滑り止めまったくナシの国立理系志望だったので、所詮はセンター試験レベル止まりです。
外国人の恋人がいたことは一度もありません😤
他にはドイツ語(大学での第二外国語もドイツ語だった)・アラビア語・中国語もかじったことがありますが、肌に合わなかったのか現時点までは挨拶がいいところで、会話レベルは完全に挫折しております。
まずは英語を話せるようにする
英語を習得すれば、とくにアルファベットを使う言語の習得が非常に楽になります。
たとえば、「情報」は英語で「information」ですが、フランス語でも「information」、イタリア語でも「informazione」です。
発音は違いますが、逆に言えば、発音だけ変えれば良い。つまり、新たに語彙を習得する労力ががぜん減ります。
とくに、難しい単語であればあるほど、この辺の言語は同じ語彙を共有しています。
まったく別のグループの言語でも、英語を勉強した時に身につけた勉強法が、次の言語を勉強する時に役立ちます。
私が語学習得のためにやったこと
実を申せば、私は10年以上前にカナダにワーホリしてます。
ですが、その2年位前から、以下の方法で毎日がっつり勉強してました。
- NHKラジオ講座を毎日、録音して最低2周はやる
- 会話の内容のディクテーションを、スペリング・聞き取りを共に完璧にできるまで何回もやる
- 毎日20分の発音練習をやる
- ときどきTOEICなどの試験を受けてみる
※お金を貯めていたため、英会話教室等には一切行かず。
ここには「聞き流すだけ」などという、生温い勉強法は一切ございません。至って真面目な正攻法です。
渡航前のこの猛勉強、現地に行ってから一気に報われましたね。
頭の中の引き出しにたくさんの語彙と文章をストックできていたので、現地で同じフレーズを聞いた時に「あ!これ勉強したやつだ!」とひらめいて(シナプスが繋がって?)、身となり骨になっていったと思います。
もし、頭の中に英単語や慣用句のストックがない状態だと、その言葉なりフレーズなりを知らないので、現地でその言葉が出てきても、気づきがなくスルー。結果、身につきません。というか、身につくのにものすごく時間がかかる。
行く前にインプットをしまくって、最後に現地で仕上げ。そんな感じで話せるようになりました。
海外生活を経験したことも大きいですが、それ以前の勉強が大きな基盤になったと言っても過言ではないでしょう。
「行けば話せるようになる」の体で行って、大して話せるようにならず帰国する人もたくさんいますからね、勿体ないことに。
NHKラジオ講座 最強説
独学するなら、NHKラジオ講座(時間があれば息抜きにテレビ講座も)が鉄板。
ウン10年以上続いている語学講座で、実績があり、しかも指導者は著名な先生方ばかりです。あの超有名な同時通訳者、鳥飼先生の講座もあります。
そして、価格も安い。これ重要。経済的にも続けやすい。
スピードラーニ○グなんかに数十万円も出すより、ずっと効率的でコスパ高しです。
当然、アウトプットの練習(リピートとかディクテーションとか)もしっかり組み込まれています。
私はNHKラジオ講座を当時はMDに録音して、何回も何回も同じ回をディクテーションしてリスニング力を鍛えました。
外国語学習には歌も良い
よく言われることですが、私も、歌は非常に良い、と思います。
音楽とともに、コロケーションや母音の置き方(リズム感)などを体に浸み込ませられます。好きなアーティストの曲をまずは1曲、歌えるようにしてみるといいんじゃないでしょうか。案外難しいものです。
もしこれと言ったアーティストがなければ、懐しのカーペンターズやビートルズなんかもいいと思います。すでにメロディーは聞いたことがあるものが多く、とっつきやすいです。さらに、カラオケで歌えるとウケます。
第二外国語にチャレンジ
その後、カナダにいたこともありフランス語を学ぶようになりました。(それ以前に仏語を学んだことは一切なかった)
住んでいたのは英語圏で、カナダ人が通うフランス語講座に行きました。当然、学習初期はアルファベットの読み方すらままならず、あいさつ程度が精いっぱい。
しかしながら、フランス語と英語は非常に似ています。徐々に慣れてくると、英語を話す時に使う脳みその回路の一部を、いつしか応用できるようになっていきました。
たとえば、英語で話す時は「主語 + 動詞 + 目的語」(いわゆる「SVO」)というふうに頭の中で文章を組み立てます。
フランス語でも基本の構成は同じです。ある意味、言葉を置き換えれば良い(もちろんすべてではないですが)。あとは自然に言葉が出るまで、ひたすら練習。
基礎ができているカナダ人クラスメイトとの差を痛感したことから、日本から送ってもらった参考書もバリバリこなしました。
後に、仏語圏であるケベック州を旅行しましたが、カタコトでもフランス語が通じた時の感動ったらありませんでしたね。
英語を話せるようになっていたからこそのスピード習得、だったと思います。
仏語を勉強したら、英語力も上がった
英語は、英国の歴史的背景から、フランス語の影響を多大に受けている言語です。
フランス語を勉強する過程で、さまざまな英単語の語源をより深く知ることになりました。
たとえば、フランス語で「言う」という動詞は「dire」ですが、英語の「dictionary」「dictation」などの「dic-」という接頭詞の元になっていた、とか。
先述の「英語を話す時の脳みその回路」も、仏語でそれを一部使うことによって増強された感があります。
第三外国語にチャレンジ
私の場合は、3つ目の外国語はイタリア語です。実務経験はなく、ただの趣味。
NHKラジオのイタリア語講座を、1年やった程度です。
フランス語が習得できているので、イタリア語の学習障壁がぐっと下がりました。両言語はとても似ています(伊語には西語のほうが近いですが)。
現在では、一人でイタリアに行って、ピザ屋で隣にいたおじさんとのカタコト会話が弾んで、あとでエスプレッソおごってもらっちゃったてへへ、程度には話せるようになりました。
地元にガイジンの友達を作る
ネイティブスピーカーの友人を近くに持つことは、語学力低下を最小限に防ぐためにも重要。
私が住む某地方でも、外国人の住人の方は結構います。
ですが、実際に知り合うのは、なかなか難しい。
私の場合、市のイベントの通訳ボランティアに積極的に出て、コネクションを作ることがほとんどです。
ボランティアにガイジンさんズバリが来ていて仲良くなる場合もあれば、お仲間のおじさま方おばさま方に「英語とかフランス語のネイティブ知ってたら紹介して!」と頼んで紹介してもらったりしました。
こういうボランティアに来ているおじさま方おばさま方は、イベント属性にもよりますが、駐在経験があったり外大卒だったりな方が多く、地域のガイジンさんに日本語サポートのお世話をしていたりして、コネが非常に広いんですよね。
都会なら、ガイジンさんが集まるバーとか色々ありそうですが、地方でもいるにはいますよ。
スピードラーニングがダメな理由
タイトルにがっつり「やめとけ!」と書いた手前、ここに根拠も書いておきましょう。
聞き流すだけでは覚えない
「聞き流すだけ=インプットだけ」ということになります。
ヒトの脳は、インプットとアウトプットを繰り返すことで記憶を定着させると、脳科学の世界でも証明されています。
先述しましたが、「聞き流すだけで話せるようになる」のは、
- 「漢字を見ただけで書けるようになる」
- 「音を聞いただけでピアノを弾けるようになる」
- 「見ただけで宙返りができるようになる」
と言っているのと同等です。
子どもの時、漢字を書き取り帳で練習させられるのは、実際に何回も何回も書いてアウトプットしないと覚えられないからです。見ただけで覚えられるなら、あんなに大変な漢字練習は要りません。
そういう話です。
赤ちゃんは聞いてるだけで覚える→大人は覚えない
「赤ちゃんはただ大人の言葉を聞いているだけで覚えますよね?それと似た効果なんです」
というのが、ス○ードラーニングの決め台詞。(↑の文言はうろ覚え)
ですが、赤ちゃんが言葉を習得するのと、すでに他の言語が脳に入っている大人が言葉を学ぶのとは、脳の働き方に天と地ほどの差があります。
TEDでも紹介
あるTED講演の中で、脳科学者が紹介した脳と言語の関係について、こんな内容が紹介されています。
- 言語の習得には「臨界期」(7歳位まで)がある
- 赤ちゃんはどんな言語のどんな音の違いも聞き分けられるが、大人はできない
- 赤ちゃんが言語を習得するには、生身の人間が作る「状況」が必要(ただビデオや音を流すだけでは覚えない)
詳しくはTEDの動画をどうぞ。普通におもしろい。
赤ちゃんですらビデオやオーディオだけでは覚えないのに、いわんや大人の学習力や。
私の友人はスピ○ドラーニングをやって、
日本語の部分だけは完全に覚えた!(他は知らん)
と言っていました。まさにこれ。
苫米地英人氏の著書(タイトル失念。たしかこれ?)にも、語学の習得には「実際の状況と言葉との結びつきが必要」であることが書いてありましたよね。※苫米地さん、ちょっと変わった印象の方ではありますが、本は色々とおもしろい。
つまり、英語のフレーズを聞いて、その場面をイメージして頭の中で英文をリピートする努力をするならまだしも、「聞き流すだけで覚える」には、脳科学の観点から考えても無理があります。
「聞き流すだけで覚えられる」という大人の脳機能のエビデンスがあるなら、逆に教えて頂きたい。
まとめ:英語ができれば次は早い。そして生身のガイジンと話せ!
私が少なくとも2つの外国語を大人になってから覚えられたのは、何れも勉強の賜物です。
- NHKラジオやその他の教材を繰り返し猛勉強(アウトプット含む)
- 海外で実践
- 英語を土台に、第二・第三外国語を勉強
基本は独学、そして現地で実践。
お金に余裕があるなら、並行して英会話教室もアリだと思います。「独学」と「現地で実践」の間に、ワンクッション入れる的な感じですかね。
英語ができれば次は早い
英語だけでも習得できれば、話せる能力だけでなく、「語学を勉強するノウハウ」も身につきます。
さらに、英語の語彙があれば、近い言語ならその語彙習得にも役立つことがあります。
「だーかーらー、そもそもその英語習得が問題なのだよ!」との声も聞こえてきそうですが、私は社会人になってから猛勉強しました。
「できるかできないか」ではなく「やるかやらないか」。起業と一緒。
海外ではマルチリンガルは普通
私のガイジンの友人達、中でもとくに欧州人は、母語の他に数か国語を話せる人が多いです。
欧米人が英語やフランス語を習得するのと、日本人が欧米語を習得するのとは必要な学習量に雲泥の差がありますが、それを言うなら日本人にとってはハングルや中国語が近いじゃないですか。
ええ、英語なんかで苦労している場合じゃありません。グローバル化のこの時代、第二・第三外国語をバリバリ身につけましょうや。
問題はモチベーション
語学を勉強するのに一番必要なもの、それは「モチベーション」、これに尽きます。
文法よりも語彙よりも、やる気を長期間維持すること。これが語学学習のもっとも高い壁だったりする。
これは、「外国語習得にはネイティブの恋人を作れ!」と言われる所以でもあります。私もイケメン彼氏の一人や二人でもいれば、もっとペラペラに近づいていたと思いますわ。
「通じたぞー!」という感動があってこそ、「また勉強頑張ろう」と思えます。
高額商材に安易に手を出さないで、NHKのラジオ講座で毎日コツコツ。お金があれば英会話教室。そして、たまに海外で実践。私はこんな方法をオススメしますよ。