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ネットショップを運営したりしていると、SEO 業者からの営業がハンパなく来ます。
先日もひどいメールがありましたので、紹介したいと思います。
皆が名前を知る、東証マザーズ上場の超大手です。一応ここでは社名は伏せますが、G が頭につく、あの会社です。
これが超大手のやり方か・・・?
そもそも言葉遣いがなってない
言葉遣いが・・・とか言い出すあたり、自分が年取ったような感じもします。まるまる載せるのは気が引けるので、いくつか抜粋。原文ママ。
- 自社のホームページに対策させていただきたいんですが
- 一か月限定のキャンペーンなので、急いでください
- ご返信お願い致します
「自社のホームページに対策させて頂きたい」って、お宅の会社(大手SEO業者)のことか?「御社の」の間違い?(自分の会社だとしても「弊社」と言うべきだけど)
見込み客に対して「急いでください」もないでしょう。百歩譲って「お急ぎくださいませ」。「ご返信お願い致します」も、「ご検討頂ければ幸いです」と書いて頂きたい。
この担当者は学生アルバイトなんだろうか?でももしそうだとしたら上司が多少チェックするだろうから、やはり社員かな?
それとも、私が「言葉遣いがなってない」と思うだけで、現代社会では問題ない範囲なんだろうか。
私はネットショップを運営していた経験から、メールでの言葉遣いは非常に慎重です。
メールでの言葉遣いは、「普通」であっても、相手に冷たい印象を感じさせる場合も多々あります。丁寧すぎるのがちょうどいいくらいです(と、ある EC セミナーで学んだ)。
もちろん、現在もお客様に対してメールで使う言葉遣いは、同じように気を付けています。
SEO 業者も、オンラインで商売する点では私と同じです。それゆえに、この言葉遣いには社会人としての素養以前に、品性と知性の欠如を感じさせました。
これが、あの大手ですか・・・?
高額商品なのに説明がない
60万円(キャンペーンで 20万円になるらしいが)という高額商品なのに、詳細は「リンクを見てください」。
リンク先を読んだだけでは、「自社サイトへの流入が何%UP して、総じて売上 UP の見込みは何割か」という具体的なことはもちろんわかりません。
「うちの商品を買うことによって、貴社には具体的にはこのようなメリットがあります」と理解してもらうのが、営業の基本じゃないんだろうか。
SEO つったって、流入があるだけじゃダメですし(受け皿もきちんと作り込まないといけない)。そこんとこの提案はあったんだろうか。
メールとリンク先の説明を読めば読むほどに、疑問符が湧き出てきます。
SEO に近道なし!ダイエットや英語学習と同じと心得よ
私は SEO の知識がそれなりにあるほうだと自負しておりますが、それだけにこういう業者はいつも胡散臭く感じてしまいます。
SEO の基本は良質なコンテンツです。
国内外の友人達から色々相談されますが、私は口を酸っぱくして「良い文章を書き続けること!」と言いまくっています。
一朝一夕で達成できるものではなく、日々の積み重ねです。
聴いているだけで英語が話せるようになる、飲んでいるだけで痩せる、そんなアホな話がないのと同じ。
SEO 業者に頼めば万事解決、そんな甘い話はございません。文章も書けば書くほど上達していくものです。
SEO 業者に頼むなら、私のようなフリーランスに相談したほうがずっとお得です w。
文章の書き方以外にも、サイトのコーディングの美しさ、EFO(問い合わせフォーム最適化)、スマホ・スニペット対応等々、職人ができることは非常に多くあります。
記事を他人に書かせるリスクは高い
このような業者は、忙しい零細企業に代わって、ありがたーい記事を作ってくれる場合がほとんどのようです。
が、巷ではろくな記事が上がってこないという話も散見。
現在は、WELQ を発端とするフェイクニュースが社会問題になり、適当に書かれた記事は検索順位を下げる一要因になりました。
自分の商売について一番わかっているのは自分です。
たとえば、まだ知られていない素晴らしい泉源の温泉を持つ旅館が、SEO ライターさんに書いてもらうとして、そのライターさんは旅館まで来て取材して書いてくれるんでしょうか。それはないでしょう。
またたとえば、某発展途上国のフェアトレード製品について SEO ライターさんに書いてもらう時、その方はその国まで行って実情を肌で理解した上で、そしてわが社の商品を実際に購入して書いてくれるんでしょうか。それもないでしょう。
結局、自分が書くのが一番です。
経済産業省もこういう業者にお墨付きを与えるあたり、SEOとかわかってないですね。うん、わかってるはずないか・・・。